日本には障害年金制度がありますが、障害があるからとすぐに受給できるわけではありません。サラリーマンがケガや病気で欠勤するようになると、健康保険から「傷病手当金」が支給されます。ただし、傷病手当金が支給されるのは最長1年6ヶ月であり、それ以上欠勤を余儀なくされる場合は「障害年金」を申請します。

●障害年金
障害年金というのは、ケガや病気が原因で精神や身体に障害が生じたことで、仕事や日常生活に支障が起きている人に対して支給される年金や一時金のことです。

●障害年金の支給要件
障害年金を受給できるのは、障害の原因となった病気やケガに対する医師の診察の初診日から1年6ヶ月経っても回復が見込めず、その症状が固定した場合です(障害認定)。なお、初診日から1年6ヶ月が経っていなくても、障害の改善の見込みがないことで治療が終わると、その時点で障害認定が行われます。

例えば、喉頭ガンで喉頭全摘をした場合や、肛門ガンで人工肛門を造設した場合は手術した日が障害認定日になります。また、心臓病では心臓ペースメーカーを装着した日、人工透析の場合は透析実施日から起算して3ヶ月を経過した日が障害認定日になります。

●障害年金の受給対象者
障害年金を受給できるのは年金保険の加入者で、且つ以下の要件を満たしている人です。
・初診した月の前々月までの年金加入期間において、保険料の納付期間が3分の2以上である。
・初診日が65歳未満であり、初診日の前々月までの1年間に保険料の未納がない。