映画とTシャツ集めが趣味です。なので映画を見に行ってTシャツがあったら必ず買います。今回はニューシネマの話。ニューシネマは幅広いジャンルの作品を生み出し、多様な価値観も提示した。例えば、ロバートーデ・ニーロ、アルーパチーノ、シーンハックマンら、70年代に活躍した俳優たちは、スタジオシステムが作り上げた美男美女とはまったくタイプが異なった。
また、伝統的な悲恋物の『ある愛の詩』(70)とブラックな戦争コメディ『M★A★S★Hマッシュ』(70)を同時に出現させ、『ダーティハリー』と『フレンチ・コネクション』では従来の刑事像を覆した。その一方、『スティング』(73)、『追憶』(73)などでノスタルジーブームを作り出し、ロバートーレッドフォードという昔ながらの二枚目の魅力もアビールした。ほかにも『ポセイドン・アドベンチャー』(73)、『タワーリングーインフェルノ』(74)などのパニック映画、『エクソシスト』(73)ではオカルト、『燃えよドラゴン』(73)ではカンフーアクションを生み出した。そして『ゴッドファーザー』のフランシスーフォードーコッポラ、『ジョーズ』(74)のスティーヴンースピルバーグ、『スター・ウォーズ』(77)のジョージールーカスら、撮影所ではなく大学などで映画を学んだ監督たちが新たな時代の寵児となっていった。76年に建国200年を迎えたアメリカは、『ロッキー』(76)、『スーパーマン』(78)でヒーローを復活させたが、同時に『タクシードライバー』(76)『大統領の陰謀』(76)といった問題作を世に問い、ベトナム戦争を総括した『ディアハンター』(78)と『地獄の黙示録』(79)、女性の自立や原発という新たな社会問題をテーマにした『クレイマー、クレイマ』『チャイナ・シンドローム』79)で70年代を締めくくった。ところが、80年代に入ると特殊撮影技術の普及を具現化した『E.T.』(82)や『プレードランナー』(82)などの特撮映画や、トム・クルーズ、マット・ディロンらに代表される。ブラッド・パックと呼ばれる若者たちが主演する『アウトサイダー』(83)や『トップガン』(86)などが主流になっていった。