冠婚葬祭冠婚葬祭とは誰もが迎える人生の節目のこと。最低限の常識だけは身につけておきたい。
冠婚葬祭という言葉はよく使うものの、婚と葬は結婚式とお葬式のことでしよ、とわかっでも、冠や祭はなんのことやら?という人も多いはず。
冠婚葬祭のおおもとは、人が生まれてから死ぬまでにくぐり抜ける儀式のこと。民俗学ではっ通過儀礼』というが、今の日本人が守っている冠婚葬祭の行事といえば、[お宮参り]「七五三」「十三参り」「成人式」「結婚式」[お葬式」といったところだろうか。
多くの行事が、源氏物語ににそのルーツを見ることができるほど長い歴史をもっだものだ。たとえば、数年前まで成人式が1月15日と決まっていたのは、平安時代から室町時代に、公家は1月1日から5日まで、武家は15日までに元服をしていたことの夕陽 冠婚葬祭の冠の由来はこの元服にあり。男子が成人の年齢に達したら、大人の服を身につけ、大人の髪型に変えて冠をつける儀式に端を発している。つまり人生の通過儀礼そのものであり、『婚』と「葬」はそのなかでももっとも大きなできごとであるため、とくに分けて考えられている。「祭」とは、そもそも農耕民族だった日本人が、神様に豊穣への祈りや感謝を捧げる神事としてのお祭りのこと。お正月や節分、ひな祭りなどの年中行事もこれにあたる。
元服の例からわかるとおり、人生の節目において「装い」が果たす役割は大きい。今の時代でいえば、「お葬式にどういう装いをしていくべきか」「結婚式にこういうものを着たら恥をかく」という程度のことを、ごく基本の常識として知っていたらいいだろう。