塗装の色が合っているかどうかを表現するのに色差という数値を使用します。塗装に使う塗料メーカーでは同色の場合、ロットごとに色が違ってはいけません。標準色に対する許容差を色差で管理しています。
原色とは、単一顔料を分散した図2・34に示す7色が基本です。緑は黄と胥を混合すれば作れますが、鮮明な緑になりません。緑が主体の色を調色する場合には、原色として緑を追加します。同様に、オレンジが主体の場合には単一のオレンジに発色する顔料を分散したエナメルを原色に加えます。塗装の際は臨機応変に原色を選ぶことが大切です。
色の3要素とは、色は色相・明度・彩度で表されます。色相とは赤、黄。緑、胥というような色の種類のことです。塗装の明度は明るさのことです。塗装の彩度は色の鮮やかさです。塗装の際の調色に影響を及ぼす要因前述した光源のほか、塗装方法(はけ塗りと吹付け塗り)や乾燥条件、並びに塗料の隠ぺい力が発色に影響を与えます。実用的には、つやの有無や乾燥程度が比色に影響を与えることが多いので、注意点を説明します。